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存在証明・不在証明 |
何かが存在することを示すためには、具体的にそれを見せる事以外ないように思える。例えば、幽霊の存在を示すためには幽霊を直接捕まえるなりして、目の前に引きずり出すのが一番良い。白いリンゴがあるなら、直接それを見たいものである。 数学的に言えば、任意の2次方程式の解が存在するということを示すなら、ax^2+bx+c=0という方程式において、その解は ![]() という形に一般的に表せる。つまり、2つの複素数解を持つ。同様にn次方程式 ![]() に対しては、n個の複素数解を持つことは知られていた。しかし、n=5以上の方程式に対しては、2次方程式の解のような一般形が存在しないことが分かった。つまり、答えを具体的に決して書き表せないが、存在はしているという話になるのだ。見ることはできないのに、存在はしている。もしかしたら、幽霊の存在も幽霊を見せることなく、証明できるのかもしれない。 |