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Quiver


 small categoryからcompositionの情報を忘れたものをquiverと呼ぶ。つまり、objectとmorphismからなる二つの空間とその間にsourceとtarget mapという2つの写像がある状況である。逆にquiverからはすべてのcompositionを考える事によりfree categoryを作る事ができる。forgetfulとfreeでadjoint pairにもなっている。
 よく見れば頂点と辺からなるグラフの定義と近い。実際quiverは有向グラフとも呼ばれるし、Z_2の作用で割って向きを関係なくすればグラフと考えられる。
 small categoryがhomotopy論に用いられ、posetやグラフが組み合わせ論に用いられるのに対し、quiverはalgebraでよく使われるらしい。

 また、small categoryに近い概念としてbound quiverとものがある。これは(finite)quiverとそのidealのようなrelationの組(Q,I)のことであり、small categoryからは、composition relationを用いて自然にbound quiverを定義できる。また、bound quiverの分類空間B(Q,I)を考えている人もいて、small categoryの分類空間とそのbound quiverの分類空間はhomotopy同値になるらしい。
 bound quiverの基本群とcoveringについても考えられている。