圏と関手トップ

圏の局所化


 CategoryであるCにおいて、そのmorphismの部分集合Sを考えたとき、そのinverceを付け加えてcategory C[S^{-1}]を考える。イメージ的には形式的にinverceを付け加えるというので十分理解できるのだが、いざその正確な定義となると難しい。【GZ67】やそのReviewである【Fri08】を見るといい。
 基本的にはCの元のmorphism、そしてSというmorphismの形式的inverceを混ぜて、一端すべてのrelationを忘れて、そのquiverから作るfree categoryを考え、それをCのrelationを再生する形で同値関係で割るという構成法が考えられる。しかし、あまり具体的ではない。【GM03】【DHKS06】なんかではroofとして表す方法を考えている。これは、簡単に言うと整数のペアから分数を考えていると思うと理解しやすい。つまるところ、Zを整数の集合で掛け算を積をとしてmonoid、つまりobjectが一点のcategoryと考えたとき、Z-{0}と0以外のmorphismでlocalizeすれば、有理数の集合Qが構成できる。
 一番スマートなのは、colimitなどと同様にuniversalityを用いて定義する方法である。【KS05】では、Sがどのような条件のときにuniversalityを持つかどうかの考察もある。そこではright multicative systemという言葉が使われている。

 圏の局所化が使われているのはAbelian categoryのDerived catgeory 【GM03】や、model categoryのhomtoopy圏 【Hov98】【DHKS06】などである。また、Sとして全てのmorphismを考えれば、それはすべてinverceを持つということでgroupoidができる。俗に言うgroupoid completionである。

 Simplicial setがenrichしたcategoryのlocalizeを考えているのは、【DK80】である。