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Lusternik-Schnirelmann categories


 略してLS cat、LSの猫ともじってる人もいる。categoryと銘打ってあるが、通常の圏というわけではなく、空間に対する位相不変量、しかも非負整数(+∞)に値を持つものである。
 空間Xに対し、X内でcontractibleなXの開被覆の取り方の中で、最小の開集合の個数はいくつか?という話からスタートする。その数-1をCat(X)と書き、有限の開集合では不可能な場合はCat(X)=∞と書くことにする。これはhomotopy不変量である。
 最も簡単な場合は、X自身がcontractibleな場合で、これは{X}という一つのcontractibleな開被覆が取れるので、Cat(X)=0である。明らかに逆も成り立って、Cat(X)=0なら、Xはcontractibleである。もう少し自明で無い例を考えると、Cat(S^n)=1である。これはS^n-{p}、S^n-{q}という球面から、一点ずつ除いたR^nとhomeomorphicな開集合2つで覆えるからである。
 このCat(X)の評価についてが色々研究されている。例えばCW複体などの場合はそのdimensionで上から評価できたり、Xのhomology群を用いて下から評価できるようだ。

 LS-categoryには様々な定義の仕方があるようだが、contractibeなopen caveringの数というのはとても素朴である。Cone decompositionのcone lengthという見方、あるいは、Ganeaはfibre-cofibre sequenceによってLS-categoryと定義している。Ganea spaceと呼んでいる空間に注目し、そのLS-categoryにおける空間の特徴づけを考えているが、A-infty spaceとLS-categoryの関係については、岩瀬のホームページに色々とある。path spaceのsectionを持つかという事から、topological complexityという、LS-categoryに非常に近い不変量もある。
 LS-categoryがfibrationやcofibrationによって定義できるなら、一般的にはmodel categoryにおいて定義できる【Doe93】【GG06】。また、【CJ98】にはfiberwise versionのLS-categoryが定義されいる。
 Lie groupoidのLS-categoryというものも考えられている【Col09】