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特異コホモロジー群


 PDF |Cochain complex特異コホモロジー群積空間のコホモロジーその1
     |積空間のコホモロジーその2

 ここに限らず双対というのはcoという接頭語がつくことが多い。双対というのはまぁ、性質が逆になるということだが、例えばproductとcoproduct、limitとcolimit、fibrationとcofibration、algebraとcoalgebra等々。

 Chain complexが次数-1の自己準同型をboundaryとするのに対し、Cochain complexというのは次数+1の自己準同型を用いる。だが本質的にはあまり関係ないので、次数を操作してchain complexとして推し進めるのもありだろう。Cochain complexを定義すると、それに付随してchain mapだのchain homotopic等のCochain版を再度構成しなければならないので面倒である。

 要領は特異ホモロジー群の構成となんら変わり栄えない。ただ一つ微妙に変わったのは加法定理が直和ではなく直積になった事である。これは後でも述べますが、コホモロジーというのがホモトピー集合としての表現

           

があることを知れば納得できる。ホモロジーでも準じる表現法はありますが、ここまでダイレクトには表現できない。

 このような理由もあって、トポロジーでは何かとホモロジーよりもコホモロジーのほうをよく使う。 【河玉02】【加藤03】なんかはコホモロジーを主体に話を展開している。また、次で見るようにコホモロジーは環構造を持つので、ホモロジーよりも扱いやすいという面もある。